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AMI CAPカカオ染ができるまで(後編)

2023/02/08

AMI CAPカカオ染ができるまで

カカオ染1

AMI CAPカカオ染ができるまで(後編)

ダンデライオン・チョコレートの物江さんから「カカオハスク」の話を聞いて、「カカオを染料にして草木染めをしたらどうなるのだろう」という案がすぐ頭に浮かびました。

それは、もともと草木染めをしている自社製品があり、この話を聞いた時からいつも染色をお願いしているsolosoloさん(長野県大町市)にお願いすれば実現可能かもしれないという想いがありました。

早速、送ってもらった「カカオハスク」でいくつか染めサンプルを作成していただきました。
そのサンプルから非常に良い色合いが出ていたため、その後もいくつかサンプルを作成していき、企画が現実味を帯びていくこととなりました。

そして、製品を染める当日、長野県大町市の工房に1日密着させていただきました。


カカオ染2 まず、「カカオハスク」を窯で煮出し、染液を作ります。
(p H値の確認をするsolosolo 田澤 康彦さん)

カカオ染3

カカオ染4 solosoloさんの草木染めは薪を使います。
工房にはカカオと薪の香りが立ち込めていました。

カカオ染5 染まる前は真っ白のニットキャップ。

カカオ染6 カカオハスクから抽出した染液の中に製品を入れて30分〜1時間煮る工程(染め)

カカオ染7 染液から製品を取り出し、金属を加えた媒染液に30分〜1時間つけて染料を定着させる工程(媒染)
その後、水で洗っていきます。
通常の草木染めはこの染色〜媒染〜洗いの工程を3回以上繰り返します。カカオ染も同様に工程が行われていきました。

この日はサンプルで出た色が途中まで出ないということがあり、じっくりと時間をかけて染色と媒染を行なっていただきました。

カカオ染8 最後の媒染液を洗い流すと綺麗に染まった製品が出てきました。

カカオ染9

ようやく出てきた色に感動するとともに少しホッとした自分もいました。

作業が終わった頃、あたりは真っ暗になっていて、まさに1日がかりの作業でした。
それでも一度に染色できる数は30個に満たない数。

惜しみなく技術と時間を提供いただいたsolosoloさんのおかげで今回も一つの製品を作ることができました。

作業の途中でも色々なお話をしていただきましたが、「カカオ染は普段の草木染めよりも集中しないとできない」という言葉が印象的でした。

普段扱われているものとは「違った緊張感がある」といい、大変なお願いをしてしまったのだと帰りの車でふと思いました。


AMI CAPカカオ染

何気ない会話から始まった今回の製品づくり。

今回、ダンデライオン・チョコレートの物江さんはじめ、solosolsoの田澤さん、弊社の製造担当者など多くのクラフトマンシップ溢れる方々と一緒に一つの製品を作り上げることができました。

様々な場所を経て、本気でモノづくりに向き合っている人たちの手によって完成された「AMI CAPカカオ染」をぜひご覧ください。

AMI CAP カカオ染はコチラ


Dandelion Chocolate(ダンデライオン・チョコレート)
サンフランシスコ発祥のBean to Barチョコレート専門店。世界各地の生産者から直接カカオ豆を買い付け、選別、焙煎、摩砕、テンパリング、形成、包装まですべての工程を自社ファクトリーで行っています。
https://dandelionchocolate.jp/

solosolo(ソロソロ)
北アルプスの美しい水と薪で草木を煮出した染色「草木染め」を中心に手仕事でつながる輪を広げる活動を行っている。
https://www.solosolohome.com/


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